実用書で学び、小説で定着させる読書術
本を読んで勉強したのに頭に残らないって事がよくよくありますが
アウトプット出来てないからなんですよね。
実用書を読む上では、本に書き込むってのが一番いいらしいんだけど、なんかハードル高い。
他にはショーン・エイカー氏がおすすめしてる方法で「この本から何が学べるか?重要な所はどこか?」みたいなのを先にメモっておいて本を読む前に毎度見返すっていう、メタ認知的読書術なんてのもあります。
が、いかんせん勉強感が強くてもっと手軽になんかないかなーと考えてみたところ
小説で疑似体験上で思考すれば良いんじゃないか?
と思ったのでメモ。
実用書で学び、小説で定着させる読書術
なんか一昔前は
小説読んでなんになんねんな~?
みたいな意識高い系うんこべろべろ大学生みたいなのがいっぱいネット上にもおりましたが
昨今は割と、小説の効能みたいなもののデータも出てきまして小説って良いよねって風潮もあるんじゃないかと思う次第。
データをまとめるのは面倒なので各自ぐぐってもらえればということで
今回はざっと「脳の疑似体験による効能」って事でまとめときましょうか。
共感や、感情への同情(Empathy)、手足の筋肉などへの影響、その場にいたかのような体験ができるといった感じ。
昨今はVRで視覚的にも疑似体験ができる仕組みが出来てきたもののいかんせん、我に返るというか、首が痛くなるわ目が疲れるわなので長時間はやれず
漫画やアニメは手軽でいいけど、没入感としては絵がある事がかえって邪魔になる場合もあるので(漫画家が言う事じゃねぇが)小説ってフィクションの効能を頂戴するのにいいですよねーと。思うわけです。
小説で疑似体験例
簡単に最近、学んだことがフィクションの中で見つかって「あー!」となった話。
こっからは作品の解説抜きで軽く語るので観てない人はすまんす。
十二国記でアドラーやストア派
楽俊と陽子が再開したシーンで
楽俊が他人の問題と自分の問題の話をする。
楽俊はキャラクターとして迷える人を救うポジションにおかれてるからか、達観していて、楽俊からこの話が出てきた時、児童文学と侮ることなかれと思った。
(十二国記って児童文学でいいのか…?今のファンはもはや中年だろうが…)
ビルドダイバーズと反出生主義
最近みた子供向けだと、ビルドダイバーズの中に反出生主義の良くない例を観た。
サラが人間ではないという事は序盤から薄々匂わせてくるので
個人的には「誰かが作ったデータかなにかだろう」と予測していた。
そこに反出生主義の思想を投影する。
サラは本人が何であるかはっきり理解はしていないが「リアル」の話をするプレイヤー達の会話にうまく理解がついていけなかった事を吐露する。
サラはデジタルの存在であるが感情がある。サラは消えたくない思いを抱えつつもどうすればいいか迷うというシーンがある。
反出生主義的に考えると、サラは存在したことによって苦しみを経験してしまった事になり、これが意図的であればとんでもねぇ話だと思ってみていた。
幸いかなんなのか、サラは意図的ではなく偶発的に生まれた存在だったので人の愚かさはその時は感じなかったものの。
死にゆく定めを主人公たちがなんとかするというストーリーとなる。
そしてサラは、現実で小さいロボットの中に宿る事になる。
これが不気味さを感じた。
サラは永遠に生きるのだろうか。ならばそれはどういう苦痛を伴う事になるのだろうかとか。
幸い、アニメには終わりがない。
ここで言う終わりというのは「アニメが終わった時点でキャラクター達の時間は止まる」という話。
ビルドダイバーズは続編があるのでそこでどうなっているのかは観てないのでわからないのだけど
この終わりよければすべてよしという解釈によって、終わらないものを終わらせた事にしてしまう所に
甘さがあるというか、存外人間の浅はかさみたいなものを感じたりもした。
若年層向け作品として、演出も熱くて面白かったけどねー。
まぁこんな感じで
その作品の中で学んだことを感じ取ることが出来れば、記憶の定着や
思考を巡らせて知識を深化させるのに役立つんじゃないのー?みたいな話です。
ジャンルは絞ろうか
小説読もうぜつっても結局専門知識同様に、思想哲学なり知識なりを深堀りしたいならジャンルは絞っといた方がいいと思う。
僕の場合だと、死や思想哲学、メンタルや心理療法、動物、思考実験、SFあたりが仕事や趣味で読んでる情報と合致するのでこの辺を掘って小説も読みます。
絞らないとベストセラーだけ読んでますみたいになるのは、それは「はやりのテレビを観ています」と同じでバカ量産になってしまうので
自分の専門くらいは選んで掘り下げていきたいですねー。
まとめ
長くなったのでまとめ
- 何か学んだらフィクションも沢山見て疑似体験通して知識のかけらをリアルにつなげて生きましょうね
みたいな話。
まぁ本当に書きたかったのは 「心理療法の知識つけたら、フィクションで感情をわざとブレさせて、感情への対処を学ぼうか」 って話だったんだけど、記事の目的が変わってしまってた。
親族が死んだ話とかですぐ泣いちゃうより、それで心揺らせてる自分をメタ的に見る練習をするとかそういう話がしたかったんやが。
まぁいいか。
●小説苦手って人はこういう短いラノベ的なのもあるでよ。
●今読んでみたいのはこれ。